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ヒロキ「すまないが、服を持ってきてくれないか?アルイ。」
先程まで、アンリと会話していた少年にヒロキは喋りかけた。
アルイ「分かりました。」
ヒロキ「すまないな、アルイ。」
アルイ「いえ。」
アンリ「服ぐらい最初っから持っていきなさいよ。ところで、この前の戦闘で出てきたガンダムはどれ程のものなの?」
ヒロキは髪をオールバックに整え答えた。
ヒロキ「あの機体の性能は完全に私と君を同時に相手を出来るものだ。ただ・・・」
アンリ「ただ・・・、何?」
ヒロキ「パイロットの腕が未熟だった。もし、あれを完璧に使いこなしていれば完全に作戦は失敗に終わっていたな。」
アンリ「へぇ、あなたがそこまで言うとは、中々の性能って事ね。あの機体を扱えるパイロットはいると思う?」
ヒロキ「あの機体を扱えるかという質問ならいるだろうな。だが肝心なのは、あのオーパーツを使いこなす者がいるかもしれん。という事だ。」
アンリ「あのオーパーツはただの能力強化のオーパーツじゃないの?」
ヒロキ「私もそう思いたいものだがね。が、私のパイロットとしての勘がそう告げている気がする。」
そう言うとヒロキは再び隠れ家から出て行こうとした。
アンリ「どこに行くの?」
ヒロキ「少し、コロニーNo.2に用があるのでな。」
アルイ「コロニーNo.2ですか?僕も同行していいですか?」
ヒロキ「構わんよ。」
アルイ「やった。」
アンリ「ヒロキに迷惑かけないでねアルイ。」
アルイ「分かってますよ、姉さん。」
ヒロキ「では、行ってくるよ。」
ヒロキとアルイは隠れ家から出て、マフに乗っていった。
4月10日午前2時ゴッデス帝国 皇居
ヤチカ「父上、何かご用が?」
フェイデル「ヤチカか、例の機体を準備できた。早速、力を試してみるか?」
ヤチカ「あれが準備できましたか・・・、実戦には運用可能ですか?」
フェイデル「まだ実戦には使えない。が、訓練する程度には動くだろう。」
ヤチカ「そうですか、ノヴァの調子はどうですか?」
フェイデル「いい具合に機体とマッチしている。」
ヤチカ「分かりました。早速、訓練に行ってきます。」
ヤチカは機体に乗る気持ちを抑えきれなかったのか、足早に部屋を後にした。
フェイデル「さて、我が息子はテラシリーズを使いこなせるかな?」
そして、フェイデルはこれからの作戦を綿密に練り始めた。
5話 完
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