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…………そう、心に決めたはずだった。
だけど……だけど………
「………うっ……侑士……俺……やっぱ離れたくねぇ……!!!!お前と……お前とずっと……………!!!!!」
知らない間に泣いていた。
やっぱり、俺の本心はそうだったんだな………
侑士が優しく大きな手で頭を撫でてくれた。
またコイツに助けられた………
悔しいが、侑士のおかげで涙がみるみる止まっていく。やっぱ………侑士はすげぇな………
「俺かて、離れたない。……せやけど、景吾は何百人という人達の為に会社を将来経営していかなあかん………。俺は何の力も持ってへんから、景吾には頑張れとしか言われへん。……許してや」
俺の頭を撫でながら、耳元で小さく囁く。
………侑士、お前に何の力もないなんて……そんな訳ねぇじゃん………
「侑士はすげぇ力もってるぜ?………俺は何度もお前に助けられてる。今だって、侑士のおかげでロンドン行きの不安が和らいだ。お前の力は……こんなにすげぇんだ……。俺は知ってる。」
「ありがとう。……景吾、ホンマに待ってるから。こっちで、ずっと景吾の事待っとるから………。頑張りや。俺も頑張る。」
待ってる
その言葉が……
すげぇ安心感を俺にくれた。
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