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「景吾っ!!!!掴まれっ!!」
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女子の声はすげぇでかいのに。これだけは聞こえたんだ。
低い、テノールの声。
「侑士っ………!!」
目の前に差し出された大きな手のひら。それは、女子の間からこちらへすっと伸びている。
顔は見えない。
だけど、絶対侑士だってわかった。
その手をしっかり掴むと、勢い良く引っ張られた。
するすると、面白い具合に女子の間を通り抜けていく。
侑士………
俺、またお前に助けられちまった。
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