少女と神様

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とある神様は声を聞きました。 「助けてください。」 神様がその小さい手を掴む前に、少女は死んでしまいました。 神様は悲しくなったので、少女の亡骸に静かに雨を降らせました。 だけど、誰にも見られない少女の体には蛆がたくさんわきました。 やがて、少女の体のほとんどは蛆の栄養になり、残った少しは土に融けました。 やがて、少女の骨の下から、少しだけ花が咲きました。 神様は、そのことを知りません。
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