第一章 MASURAO

9/13
前へ
/36ページ
次へ
その日から、何かがおかしくなった。 僕たちヒッポリトは何かに怯えるということはない。 常に天敵の存在しない種族だったため、怯えるという感情が本能的に存在しないためだ。 しかし“ワケがわからないもの”というのはやはり不気味だ。 この感覚―――― 街を歩いていても、まるで道行く人々が皆僕を見ているような… 逆に僕の姿が誰にも見えなくなってしまったような……。 「ぼく、頭がヘンになっちゃったよぉ・・・・。」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加