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その日、僕はいつも通り会社に向かっていた。
「大変だ~遅刻遅刻~!」
いつも通り大幅に遅刻した僕は大根をかじりながら走っていた。
ドン!
「ぎゃんっ!」
「痛っ!!」
角を曲がった拍子に僕は向こうから来ていた学生らしき女とぶつかってしまった。
「ちょっとー!痛いじゃんかよ!」
「あ…すいません!」
「すいませんじゃないのよすいませんじゃ!
何ボケェーっと脳みそストローで吸い出されたみたいな顔して走ってんのよ!
見て!膝擦りむいた!」
僕はオカマ口調で責め立てながら膝を見せた。
「…擦りむいてないみたいですけど……。」
「お前の目は節穴かーーーー!」
僕が膝を指差すと本当に擦りむいていなかった。
(バ…バカな………!?)
「擦りむいてねぇーじゃんかよー!え!テメー私が可愛いからって調子に乗りやがって!
死ねーーーーーー!」
女は捨て台詞を吐くと僕の足を踏んで走っていった。
「最近の若い奴は…。
この星の民族レベルも下がってきたな…。」
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