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実は彼の正体は、かつて宇宙の帝王と呼ばれたヒッポリトという異星人であった。
過去にヒッポリトたちの母星・冥王星で起きた大災害によりヒッポリトの多くは滅び、わずかに生き残った個体も宇宙に散り散りになった。
そして五年前にヒッポリトの復興をかけた戦いが地球で行われたが、彼らは敗れ去った。
滅びゆく種族、ヒッポリト。
益荒男はその最後の生き残りであった。
凶暴な種族の中にあって益荒男は元来平和を愛する若者だった。
益荒男は破壊・略奪を好むヒッポリトと決別することを決め、自ら冥王星から遠く離れたテラへと移り住んだ。
そんな彼を同族たちは「便所虫」と罵ったが、結果として彼は大災害を免れたのだった。
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