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典禁は拝礼しつつ丁寧な口調で説明した。
流星「うむ、わかった。では詩鳴様、私は大広間へと向かいます」
アルフェルド「では……」
流星とアルフェルドは詩鳴に拝礼すると師事のために去って行った。
流星とアルフェルドを見送り、場に残るは詩鳴と典禁のみである。
すると典禁は微笑んで詩鳴に向き直った。
典禁「それでは詩鳴様、ふつつかながら茶を献じたいと存じます。ささ、茶室へご案内いたします」
詩鳴「よろしくお願いします」
典禁「ははっ!!」
一礼すると典禁は詩鳴を先導して茶室へと向かった。
宮殿に設けられた茶室はやや離れに位置していた。
整備の行き届いた庭園に茶室は在り、静寂で時おり小鳥のさえずりが聞こえてくる。
茶室は日本式ではなく、個室の四面に観音開きの戸がついていた。
中は8畳ほどの広さで中央にテーブルと椅子が設置されている。
そして部屋の一角に茶器が納められており、茶葉も多種揃えられていた。
典禁「どうぞお掛け下さい」
典禁は詩鳴に着座を促すと戸棚から茶器を取り出した。
どうやら今回用いるのは中国式の茶器である。
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