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流星「しかし意固地で思慮が浅く、我が身を顧(かえり)みないのが欠点だ。そのため今は一軍を率いる才覚だが、慎みを学び持ち、勤勉を欠かさねば将来的に翔権と並ぶ元帥となろう」
流星の言葉に蒼夜は感激した。
欠点は多いものの、翔権と並ぶ元帥になれると言われたからである。
翔権の勇名は天下に鳴り響いているだけに喜びは一塩だった。
そして、流星は海炎に視線を向けた。
すると海炎は流星に問うた。
海炎「軍師、貴方は我々の資質を見るためだけに身を危険に晒したのですか?」
流星「そうだ」
平然と答える流星に海炎は驚愕した。
海炎「何故です!?一歩間違えば軍師の命は露と消えたのですよ!?」
流星「それだけの価値が有ったからだ。それに人間は切羽詰まった状況こそ才覚が露わになるからな」
流星は短く笑うと海炎の資質を説いた。
流星「海炎、お前は彩紋、蒼夜、霧斗という傑物を束ね、一兵卒にまで気を配っている。更に人を見る目があり、戦略、武芸、用兵と軍事に優れている。お前ならば雅継と同様に国の統治を任せられよう」
海炎は眉一つ動かさないが、彩紋達は我が事のように頷いている。
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