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萩原はニヤリとした。
「そう…。つまり、俺達8人が勝つと思った人に1万を乗せる。例えば、俺以外の7人が進藤さんに乗って勝ったら、俺から奪った1万を7人で分ける。こういう事です。」
「…ずいぶんまどろっこしいやり方ね…。」
「まぁまぁ…。そして、2つ目。互いの手牌を見れるのは、乗った人だけ。つまり、俺の手牌を見れるのは俺に乗った人だけって事。」
すると、進藤は苦笑した。
「なるほど…。大丈夫よ。萩原君は手牌を覗かれて、あたしに伝えるイカサマを使われる事を懸念してるんでしょ? 安心して。そんな事したら、雀士としてのあたしの名前に傷が付くもの。」
そう言うと、彼女は財布から1万円札を1枚取り出した。
「でもギャンブルってのは良いわね。あたしはあたしに乗る…!」
萩原も1万円札を出した。
「俺は俺に。」
他の6人も続いた。
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