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阪井はがっくりとうなだれていた。
完全に彼に戦意を削がれていたからだ。
さらに、彼女は彼の瞳の奥に黒い塊が存在しているを感じていた。
(違う…。彼は…、精神の、心の造りがもう違う。あたしとは雲泥の差…。よく考えれば、あたしはただ計算高いだけ…。真に麻雀には、いや…。勝負事には向いてはいないのよ…。く…。勝負に必須の精神を、萩原はもう持っている…。少し距離を置こう…、麻雀と…。)
阪井は諦めがついたような、すがすがしい笑みを浮かべた。
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