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―その少女は中等部の制服を着て、学年を示す腕章の色は赤、三年生らしい
「君は確か…」
「あ、はい!中等部3年の朝倉です」
朝倉という少女は明るく自己紹介をした
「―それで、話というのは?」
神崎は眼鏡を中指で押し上げながら聞いた
「えっと、その…この件で桐羽先輩は悪くないんです!」
「…それはどういう事だ?詳しく聞かせて欲くれ」
「はい、昨日私は弟く…じゃなくて!隣家の桜内君と帰ってたんです」
妙な訂正を入れながら朝倉は話を続けた
「それで商店街を抜けた辺りで私達、ガラの悪そうな人に囲まれてしまったんですけど…」
朝倉は一拍、間を開けて
「桐羽先輩は私達を助けてくれたんです!」
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