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「―ふぅむ…なるほど、つまり元凶は向こうという訳だな」
「はい!そうなんです!!!」
約十分後、神崎は朝倉から事の詳細を聞き、納得していた
「よし、じゃあ桐羽と朝倉はもう行ってよろしい」
「はい、失礼しました♪」
軽く神崎へと会釈をした後、未だにカーテン裏にいた女子生徒に礼を言って、朝倉は指導室を立ち去った
「…いいのかそれで?」
朝倉が入って来てからずっと黙っていた統夜が立ち上がりながら呟いた
「いいも何も、お前に非が無いのならここにいる理由は無いだろう?」
「…そうか」
そう呟きながら統夜は戸に向かう
その時にカーテン裏の女子生徒が視界に入る
高等部の制服、腕章は高等三年を示す緑、ショートの髪とヘアバンド、どこか気の強そうな印象があった
「…」
その生徒を横目に見ながら統夜は指導室を後にする
「ー変わった生徒ですね、正当な理由があるのに話さないなんて…」
「確かにな…それで、用件は何だ? あの子を連れて来ただけでは無いだろう?」
指導室内の空気が一瞬にして張り詰める
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