-壱章-~喪失の復讐者~

6/10

161人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
「…ごちそうさん」 「早っ!?」 俺は叶からの弁当を片付け、立ち上がる 「今日も"調べ物"?」 「あぁ…」 叶の言葉に適当に返事をして屋上を後にした  ―俺がこの学園に来たのは別に"神"を信じてる訳では無い ただ、この学園の情報網を利用するためだ   ―この学園はここ以外にも同系列の学園があり、諸外国にもいくつか姉妹校が存在している そのため、本校であるこの学園に独自のネットワークを通じて様々な情報が集まる、という訳だ 必ずしも有益な情報、というわけにはいかないが…   ―そんな時、校内放送を知らせるチャイムが鳴った 「―高等部二年、桐羽統夜…至急、生徒指導室まで来るように、繰り返す―」   「チッ…面倒だな…」   これだと今日の"調べ物"はあまり出来そうにないな… 「…仕方ない」 そして俺は半ば諦め、生徒指導室へと向かった
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

161人が本棚に入れています
本棚に追加