第一杯:報われない日々

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久美 「私は25年前に結婚しました…結婚当初は鴛鴦夫婦と呼ばれる程仲が良かった夫婦だったんです……だけど夫のお母さんに問題がありました…」 泉 「問題……?」 久美 「当初は姑とも仲良く……問題は有りませんでした………しかし3年前にアルツハイマー認知症にかかってしまいました…」 広輝 「アルツハイマー……にんちしょう?」 綾一 「簡単に言えば…ボケた…と言えばいいのかな?」 泉 「認知症は脳にある海馬といわれる機能が低下するとなるらしい………最初は物忘れや話しがかみ合わなかったり……酷い場合徘徊などするらしい…」 久美 「私は3年間…姑の介護に勤めました……最初のうちは私の事をわかっていてお礼を言われる度にやりがいすら感じていました…しかし認知症が進み…私の存在すら忘れられて行きました…」 綾一 「忘れられていく………」 泉 「大切な人に忘れられるほど悲しい事は無い………」 久美 「そして……私はある事件を起こしてしまいました」
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