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「っ…畜生、なんで今日に限って処刑人が居んだよ…!」
月明かりが差し込むビルとビルの間を走りながら、後ろから迫ってくるその人物から隠れる様に廃ビルの中に逃げ込んだ。
いつもだったらアイツ等に見つからない様な道を歩いているのに、今日はついていない。
…久々に走ったから疲れたし。
それもこれも、あの馬鹿女のせい。
「…つーかアイツ何処行ったんだよ。」
――――キィッ
そう呟いた瞬間、錆びた扉が高い耳障りな音を出して開いた。
俺は、咄嗟(とっさ)に独り言を呟いた口を閉じ、見つからない様に室内に置かれたドラム缶の裏に隠れた。
「どこに行ったんですか?」
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