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「盗っ人は裁かれなければいけません。私達の役目ですから」 さっき見た光景。 「ジキルは盗っ人もなんでも関係ねーじゃーん?」 刀で腕を切り取り、その腕を踏み潰すと出てくる赤。 「貴方に言われたく有りませんよ…ただ殺すのが好きなんでしょう?」 腹をかっさばき、出てきた臓物と飛び散った肉の塊。 「あのオッサンじゃつまらなかったから追っかけたのはジキルじゃーん」 目に刺さったナイフを押し込んだ所で男の悲鳴は消えた。 その間の…一分もない。 『―ねぇ…あのコイン、…今なら手に入るんじゃない…?』 あの馬鹿があんな事言わなきゃこんな事にならなかった。 俺の脳内に警報が響く気がした。 ―――敵わない。 逃げなければ逃げなければ逃げなければ。 逃げろ逃げろ逃げろ。 「……っ……と…」 ―――…?
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