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パチンコ帰りの信男は、パチンコの景品のガスマスクをつけながら夜道を歩いていた。
(なぜあのパチンコ屋はガスマスクなんて置いてはあるんだ?おかしいだろ。それを買う俺も俺だが)
ガスマスクをつけながら夜道を歩く男。はたから見ればただの不審者だ。
信男「へべれけに酔っぱらいてぇなぁ。何もかもぶち壊してみてぇなあ」
信男は今年で46になる。妻と子供もいた。しかしある日、信男が浮気をしただのしてないだのという話が発展し、離婚した。
そして信男には4才になる子供だけが残された。
子供の名前は幸江。可愛らしく、いつも信男のことを慕っていた。
信男は実際浮気などしていなかったのだが、無理なこじつけで離婚してしまったのだから哀れである。
しかし、それを知らなかった幸江は信男が悪いと信じ込み、今まで信男を慕っていた心までいつしかなくなってしまった。
信男はふと帰り道とは逆の道を歩き、近くの神社に立ち寄った。
柱には成願神社と書かれている。
神社に着くと信男は境内に腰をおろした。
ここに来るのは何年振りだろうか。
この神社は信男にとっては忘れてはならない場所だった。
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