第一話 ラブレター?

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「ハッ、俺は一体何を?」 「良かった。元に戻ったようだ」 「何の話だ? さてと部活部活」   椅子から立ち上がった陸は鞄を肩に提げ、 「なあ歩、要との仲はどこまでいった?」 「抱きついたところまで──ってちょっと待って! 今のナシ! ナシだから!」   不意に訊かれた質問に、ボクは何の迷いも無く答えてしまった。 「ほう? もうそこまで進んでいたか」 「あれは夢だから、フィクションだから、妄想だから」 陸は顎に手を添え、うんうんと頷いていた。 「女子高生になって、お前も積極的にアプローチをするようになったんだな。感心感心」 「そ、そんなつもりじゃ・・・・・・思わず抱きついてしまっただけで・・・・・・」 「まあそうだろうな」 納得する陸にボクは胸を撫で下ろす。 「要の奴、意外とガードが固いから。告白受けてもさらりと返すタイプだろうし、って・・・・・・どうした歩? 机に頭を打ちつけ始めるなんて、お前らしくも無いな」 「雑念を消すにはこれが一番の 療法なんだよ、アハハ」 うぅ、心の古傷が・・・・・・ ボクはそんな話をしながら自分の鞄に教科書を詰め込んでいく。
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