塾。

3/3
前へ
/38ページ
次へ
そして、ついに大学受験の日が来た。 出かける準備も終わって、 アパートの扉を開けようとした瞬間だった。 ♪♪♪ 携帯電話が鳴った。 メールだ。 「んだよ、こんなときに!!」 ぶつぶつ文句を言いながら メールを開いた。 『ごめん、別れよう。理由は訊かないで。それから、私のことは探さないで。さようなら』 彼女からのメール。 これが、最後だった。 ─── 一応第一志望に合格することが出来たが、 ひとつ大切なものを失った。 そういえば、あの部屋はどうなったかって? 心配することは何もありません。 一人で住むには、 あれくらいがちょうどいいですから。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加