天国を目指して

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それもそのはず、彼は先日、 最愛の妻、マーサに先立たれたのだ。 可哀相に目は、水分を流し過ぎて、 すっかり赤く腫れ上がっていた。 子供の頃、両親を事故で失い 友人から虐められていた彼にとって 妻は唯一、自分に愛情を注いでくれた人なのだ。 言わば、人生の春とも言えよう。 川を見ながら、レナードは思った。
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