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「そろそろ私を盾にするの止めてくんない?」
「だってしょうがないじゃん!アイツら人の話全然聴かないし、聴いてもどっか違っているし!
自意識過剰の自惚れ屋にどう対処しろと!?」
「そりゃご苦労様。でも、平々凡々・極々普通の女子高生であるこの私があのボンボンどもに立ち向かえるワケ無いでしょ」
「そこをなんとか!」
不毛な押し付け合いをしている間にも、ドンドン彼らは迫ってくる。後ろの彼女も、出る気配無し。
仕方ない、私は腹を決めた。
「よう千羽(チバ)。早速だが胡桃をこっちに引き渡せ」
「オハヨーゴザイマス、宮津先輩。早速、人を誘拐犯扱いですか?」
俺様美形はどうやら礼儀を知らないらしい。まぁ、分かっていたけどね。というか、逃げてきたのは後ろの子の方なんだけどなぁ……。
「おはよう、いや別にそんなつもりはないんだけどね。ただもうちょっとだけ、音無と話す時間をくれないかい?」
「オハヨーゴザイマス、舟江先輩。私は構わないんですけど、この子が怖がっていますし……」
「うわっ、確実に宮津先輩のせいじゃないッスか!先輩どうするんすかぁ!?」
アンタもだと思うけど、ワンコ君。
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