精一杯の私を

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俺はいつものようにパブロフの犬が如く文芸部の部室に来て珍しく用事とやらで団長殿が不在の中、いつものように朝比奈'sお茶をすすり、古泉に黒星を進呈し続けている。ふと朝比奈さんの方に目をやると、ファッション雑誌を眺めていた。未来のファッションとやっぱり何か違うんですかね。 「いえ~、それは禁則事項で禁則事項なんですが禁則事項です。」 はい。予想通りの答えありがとうございます。でも、今も昔をお洒落に気を使うのは一応大切でしょうね。 「そうですね。僕もたまに流行を取り入れたりしてますよ。」 お前には聞いてないぞ、古いず…ふぇっ!ガタン。ど、どうしました朝比奈さん!…どうやら忍者の如く音もなしに忍び寄ってきた長門に驚かされたらしい。さっきまでパイプ椅子にいたのに…縮地法でも使えるのだろうか。そんな事よりいきなりどうしたんだ?朝比奈さんもオドオドした目で長門を見ている。 「それ…。」 それ?もしかしてファッション雑誌の事か? 「あああの…良かったら差し上げましょうか?私ももう読み終わりましたし…。」 朝比奈さんがそう言うと長門は僅かだが頬を緩ませ、朝比奈さんから雑誌を受け取った。そしてその後は何事もなかったかのようにいつもの指定席で分厚い本を読み始めのだった。
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