女と男

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「ここはダメだってっ。やるならホテルとかおまえんちとかっ」 オレは抵抗して逃れようとしたけど、この美形、見た目の割に意外と力あったりして。 腕を捕らえられてやばいって思った時には、両手首をベルトで縛られ、ベットに固定されてしまった。 オレは暴れてなんとか逃げようとするけど、そう簡単にベルトが切れてくれるはずもない。 唇、噛みつくようにキスされて、まるで強姦されるように服を脱がせられて。 「ナオトっ。頼むからやめてっ」 「やめない。イチコが帰ってくるまで犯し続けてあげる」 オレは顔面蒼白。 イチコに知られたくない。 悪魔がいるっ。オレが嫌がるってわかっていてやる悪魔がっ。 泣きたかった。 けど、ナオトはオレの気持ちいいところを知り尽くしてる。 気持ちよさに声をあげてしまう。 足を暴れさせて、嫌だって精一杯表現したのに、オレの両足、女みたいに開いてオレにのしかかるケダモノ。 「あんまり暴れるとベット壊れるよ」 なんて言いやがる。 「だからっ、おまえがやめればいい話っ」 「イチコにショウヘイの喘ぎ声聞かせてあげよ?」 「マジ、勘弁してっ」 「隣の部屋にショウヘイの叫び声聞こえていたりして。イチコに男が犯されているって勘違いされるかもね」 こいつっ。 もう最悪だ。 ナオトがこういうやつだっていうのは、いつからかわかっていたはずなのに。 そこまでオレはナオトに愛されているんだろう。 わかってはいても納得はしてやれないっ。 イチコに軽蔑されたくないっ。 ナオトは軽蔑されて追い出されればいいとでも思っているんだろうけどっ。 こいつが何したいかわかるからよけいにムカつく。 ナオトの手も唇も凶器だ。 オレの呼吸があがって、堪える声が零れてしまう。 犯されまくった。 イチコが帰ってくるまで、ナオトの攻めは続いた。 もう頭は朦朧として、抵抗する気力もない。 イチコに知られたくないのに、イチコに助けを求めたくなる。 「あ………っ、んっ」 それでも声を堪える。 漏れる声は堪えようがない。 ナオトは更にオレを力強く犯してきて、オレは声をあげまくってしまった。 そしてようやく、イチコが帰ってきたらしい。 扉をノックする音が聞こえた。
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