その名の意味

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「じゃあ呼び方も決まったことだし、何でおまえが俺の所に来たのか説明してくれ」 『はい、長くなりますけどよろしいですね?』 「あぁ」 そうしてフウコの説明が始まった。 フウコこと布都御魂剣は世の中にあまり認知されていない日本神話の宝剣である。 このまま人間の記憶から薄れ続けるとその存在自体が消失してしまう。 そのような刀剣6振りを集めて互いに戦わせ、生き残った順に人々の記憶に残るよう修正が加えられる。 ただし2位以下は微々たる変化しかない。 適合者もその戦いに負ければこの世に最初からいなくなったことになる。 これは自分の存在を懸けた戦いである。 期間は最長で1年。 この街周辺は霊が集まり易いらしく、適合者はそう遠くない場所にいるだろう。 それが拓がフウコから聞いた大まかな内容だ。 そこまで聞いたところで拓はそれ以上聞くのを止め、ベッドに倒れ込んで寝た。 負ければ自分は最初からこの世界にいなかったことになる。 その言葉が頭の中でずっと繰り返され、そのまま拓の意識は落ちた。
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