闇の少女と光の少女

10/15
前へ
/37ページ
次へ
「あははっ!そんな嘘つかなくてもいいよー。翔は昔から嘘が下手なんだから」 「いやいや!嘘じゃないから!」 「またまたー。だってどうみても似合わないよー。翔と凛音ちゃんってさ」 「おいっ!それはどういう意味だ!?」 翔の言葉を欠片ほど信じようとしない輝。 それに対し深淵が荒々しく聞く。 「正反対過ぎるよ。二人じゃさ」 正反対。 確かにその通りだと思う。 翔は、例えるなら光。 底抜けに明るくて、誰よりも一生懸命で、誰かが困っているなら迷わず手を差し伸べてくれる人。 対して私は、例えるなら闇。 無表情で、無関心で、人の輪に入ることが苦手。 輝の言う通り。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加