闇の少女と光の少女

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「やっぱここにいたのか」 鼻をすすりながら縮こまって座り込む輝に俺は声をかけた。 「…翔?」 顔を上げて言う。 いつも明るかった表情が、今や暗く萎んでいるかのようだ。 「昔から嫌なことあったらここに来てたからな。変わってないな、お前」 そう。 ここは俺たちの家から少し離れた河川敷。 輝は落ち込むといつもこの場所に来て泣いていた。 それを見つけて連れて帰るのが俺の役目だった。
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