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アーク「だいたい、何で家の中でADぶっ放してんだよ!家を壊したいのか!?」
メイリン「だって、あの子がいきなり首絞めてきたんだもん。正当防衛だ!」
アーク「首絞めた?シェイルが?」
メイリン「うん。昨日寝かせた場所にいないから、驚いていたら急に」
メイリンの話を聞いたアークは、ずっと黙ったままのシェイルに話しかけた。
アーク「そうなのか?」
シェイル「…………」
シェイルは黙ったまま首を縦に振った。
アーク「はぁ、またなんで首を絞めたんだ?」
シェイル「……敵だから…」
アークの問いにシェイルは、そう答えた……鋭い目つきをして。
アーク「敵……だと?」
アークはシェイルの答えに顔を険しくした。
シェイル「……そう、敵……今まで私の所に来た人、全員会うなり刃を向けてきた……だから、私は近づく者はみんな切ってきた……あなただけ少し違ってたけど……その人も敵だと思った」
アーク「……そうか」
アークはシェイルの言うことに心当たりがあり、納得してしまう。
アーク(近づく者みんな敵……か……ハッ、昔の自分を見てるような感じだな……)
昔……町が戦争に巻き込まれ、親を亡くした自分が、唯一親が残してくれた、刀を持って視界にはいる全ての『物』を壊し続けていた、あの時の自分も同じことを考えていた事を思い出した。
アークは昔の自分を思い浮かべていると、肩を不意に叩かれた
メイリン「ねぇ、何言ってんの、この子?少しおかしいよ?」
アークが叩かれた方を向くとメイリンが少し小声で聞いてきた。
アーク「しょうがないんだよ、こいつは。小さい頃からずっと命の危険と隣り合わせの路地裏にいたんだから」
アークは特に声の大きさを変えずに答えた
メイリン「路地裏ぁ?!」
アークの答えにメイリンは驚き声を上げた。
アーク「そっ、路地裏。だから、いろいろと考え方が違うんだよ。そうしないと生きていけないからな……」
メイリン「へぇ、だからかぁ」
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