ウォール歴291年      血潮の年月

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それで戦争は終わると誰もが思った。 しかし、戦争は終わらず、戦争は飛び火するように周りの国々が戦い始めた。 今まで、強かった国が無くなり、自分の国こそが一番と思い始める者が出始めたのである。 時には国同士で争い、時には民が徒党を組み国を奪うなどが続き、地図では、国が無くなったり、生まれたりを約4年間繰り返した。 そして、何十もあった国は6国になり、それぞれの代表達が同盟をすることで、戦いの日々は終焉を迎えた。 後の人々はこの年月の事を、「血潮の年月」と呼んだ。 終戦後、人々は、息を吹き返したように復興を始め、すぐに国は回復していった。 6国の軍も時折出てくる犯罪者などを追い回す程度しかなく、平和な日々が『表の世界』では過ごされていた。 しかし、『裏の世界』では、亡国の兵士たちや、ならず者達が犯罪を繰り返していた。 そんな者達でも、更生しようとする者もいる。 ある者は兵士になり、ある者は商業を営んだりと…… そして、ある者は『万屋』や、『情報屋』へとなり、『表』と『裏』を行き来する。
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