ある日の日常

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「電気代かかんじゃん!?」 自分でもまぬけな発言だったと思う。 が、それくらい俺は混乱していたんだ。 人型の獣が実際に存在することさえ信じていなかったんだから。 獣がこっちを振り向いた。 俺はそのリアルな恐怖に体がびくっと痙攣した。 「あー・・・わりぃ」 声は割りと若い、男の声だった。 (しししししし、っしゃべったっっっ!?) 固まっている俺に獣は言う。 「俺ら怪しいもんじゃないから」 「いやっ、怪しいだろっ!!」 おもわず、声が出てしまった。 一度声が出ると後は勢いに任せてまくし立てた。 「何で!?つか、誰!?何してんの!?どっから入った!?つか、そもそも隠れるとかしないの!?何でそんな堂々としてんの!?#fgh$☆%&uj#▽$%&!?」 驚きと恐怖と疑問とで混乱しながら、最後の方はロレツが廻らなくなっていた。
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