ある日の日常

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一通り吐き出し、息を切らしていると、人獣は答えた。 「えーと、ここ窓開いてたから。ちょっとお邪魔さしてもらった」 (窓・・・?) 俺は窓のほうに目をやると ベランダの窓が半開きになっていてカーテンが風で外にはためいていた。 外は雨が降っていて床をぬらした。 ぬれた足跡が続いている。 「それと、まだ出れない」 「は?なんでだよ?」 「・・・・・」 人獣は黙ってしまった。 (何だ?言えない理由? あ、もしかして追われてるとか?そんでかくまってほしいとか??) そんな、どっかの小説とか物語でお決まりのパターンを想像して 少し興奮し始めた俺に、 今まで無言でがつがつ食っていた少女が初めて声を出した。
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