18人が本棚に入れています
本棚に追加
言い終えた瀬田は再び突っ伏した。
鈴木は何も言わなかった。
苦々しげに舌打ちして、授業を再開した。
「ん、よく寝たー」
瀬田は背中を伸ばしていた。
「なぁ、瀬田?さっきなんて言ってたんだ?」
俺が訊ねると、瀬田は興味なさそうに答えた。
「"先生の授業がつまらないからじゃありません。昨日夜更かししたから眠いんです。明日からはきちんと授業を受けます。今日の分のノートは誰かに見せて貰いますから、今日は勘弁してください"」
「…すげぇ。あ、じゃあノート見る?」
「要らん。あんたのノート汚ねぇから」
バッサリと切り捨てた瀬田は、俺の後ろの海崎にノートを頼んでいた。
確かに汚いけど、さ…。
最初のコメントを投稿しよう!