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さて、昼休み。
早々に食べ終えた我妻が、瀬田に声をかけた。
「たぁ」
「ん、行くか」
瀬田はロッカーから自分のグローブを取り出した。
我妻と並んで歩き出す。
すると、
「私も行くー」
と、海崎は瀬田の腕に絡んだ。
そりゃ発端はお前だからな、海崎。
行かなきゃ駄目だよ。
というか海崎、そこ代われ。
「いやいや、大変だねぇー佳那汰くん」
「…カズ」
そう言って俺に絡んできたのは、林和彦(ハヤシ カズヒコ)。
我妻や瀬田と同じ野球部だ。
野球部にしては長い髪、そして雰囲気から軽い印象を受ける。
だが、友達想いの男だ。
…確かに、そういうことにだらしないけれど。
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