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「知らなくても無理はありません、よかったら明日‥新撰組頓所に来て頂けませんか?」
「新撰組っ!?」
私はびっくりして、大きな声を出してしまった。
「大丈夫です、お話がしたいだけですから」
優しい微笑みを残し長い髪を靡かせ立ち去ってしまった総司さん。
怖い方ではないのは、重々分かったけれど‥
「私あの人に、どこかでお会いしたのかしら?」
明日また会えるのだから、またその時に聞けば良いのだけれど―
下り坂をゆっくりと降りて行く
私と姉は血が繋がっていない、実は姉は捨て子だったらしい。
母親は実の子の様に優しく、父親は実の子の様に厳しく‥
だから私が姉が吉原で姉が働くと話すまで、実の姉だと思っていた。
優しくて明るい姉だから、吉原で働くのは凄く嫌だった。
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