衝撃

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「オカーサーン…」 何度も留年しているのであろう老けた姿の高校生が、尻を押さえながらめそめそと泣いている。 入学式が始まる前に先輩方の「挨拶」が開始されるのだが、その先輩方が見事にうちのめされている。 これはどういうことかと新入生が戸惑っていると、PSPをピコピコしながら気だるそうに歩いてくる短髪黒髪の新入生男子が一人。 「やれやれ。モンパンやってる途中だってのによ。」 鋭い吊り目をちらりと倒れている不良に向ける。 その近くに野球帽とバットを大事そうに抱えながら歩く新入生男子が一人。 「お前といると楽だわホント。いよっ!でこピンマン!」 黒髪の男とよく似ていたが人のよさそうな顔をしていた。 「やめろそのあだ名マジで。」 「でこピンマンだと…!?」 新入生たちが一斉にざわめく。
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