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丘の上に白い小さな家が建っていました。
赤い屋根以外は、白いドア、白のレースのカーテンなど全て真っ白だったのです。その家は、どこかのお金持ちの人が、きまぐれに建てたものでした。
しかし、あまりにも田舎に作ったので、お金持ちの人は使うどころか建てたことさえ忘れていました。
白い小さな家は、新しいのに誰にも使われていなかったのです。
ある日、スーは白い小さな家の前で、ピカピカの銀色の鍵を拾いました。
スーは、小学校から帰る途中でした。
スーは、わざわざ遠回りをして帰るぐらい、この白い家が気になっていたのです。
もし、この家が私の隠れ家になったら…
と、空想をふくらませてわくわくしていたのです。
スーは、ドキドキして白いドアの鍵穴に鍵を差し込みました。
かちっ
と音がしてドアがひらきました。
入ってみると、真っ白な壁と床がピカピカに光っています。チリひとつ落ちていません。
家の中には何も置いてありませんでした。
スーは、とっても嬉しくなって何回もとびはねました。
こうして、スーの隠れ家作りがはじまったのです。
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