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「ねえ駄目アリス、『不思議の国のアリス』って童話知ってる?」
「ん?お、おう…。アリスって云う女の子が白兎を追い掛けたら穴に落ちて不思議の国に行っちゃうっていう」
「そう、『アリス』は『白兎』に導かれて『不思議の国』へやって来た。
それで<駄目アリス>は<僕>に導かれて<不思議の国>へやって来た」
「……………は?」
なに、それ。え?じゃあ俺はその『不思議の国』の『アリス』で、このチビ兎は『不思議の国』の『白兎』?
いやいやいや。有り得ない、マジアリエナイ。
ていうかその前に『不思議の国』の『アリス』は女だし。
そんでもって『白兎』は普通に喋って二本足で歩く兎だったし。
今目の前に居るコイツみたいに人の格好じゃなかった。
「あ、ありえない」
「ココはその『不思議の国のアリス』の世界になぞらえて創られた世界だから、有り得るんだ」
「なぞらえてって…どういう事だよ」
全く持って意味が分からん。頭が爆発しそうだ。
「正確にはこの世界をなぞらえて創られたのが『不思議の国のアリス』でね。
本当はこっちの方が歴史が長い…簡単に言えば、こっちがオリジナル、『不思議の国のアリス』がコピー」
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