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――10分経過――
銀の銃を片手にローラースケーターで走り去ったチビ兎野郎を追い掛けて早10分。
「ぜっ…ぜぇ…はあ…げほっ………ああああああ!!」
俺は思わず頭を抱えてしまう。しかも奇声を上げながら。
端から見れば痛い奴……ってあれ?何か前にもこんな感じのあったような……デジャブる。
いやそうじゃなくて。
「なんとかっ…兎野郎を見失わずにココまでダッシュで来たってのに……」
ちなみに全力疾走だ。
「ナンッでこんな所で見失うんだよ俺ェッ!!」
こんな所、とは。
右見ても森、左見ても森、前見ても森、後ろ見ても森!!
「…オイオイ冗談だろー?俺まさか遭難したのか…?」
自分で簡単に導き出せた答えにかなりのショックを受けた。
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