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「いやいやいやいや、兎耳の銀の拳銃持ったローラースケーターぶっぱなす餓鬼んちょを追い掛けてきたわけではないんです」
「……僕の事つけてきたんだねよく分かったよ、金髪のお兄さん」
頭に押し付けられてる拳銃(らしき物…いや、確実に拳銃だ)をさっきよりもっと強く押し付けられる。
あの、地味に痛いんですケド。
ゴリゴリっつーかグリグリっつーか、まあどっちでもいいんだけど、それ地味に痛いんで今すぐやめてもらいたいんですよ。
「お兄さん、名前は?」
「え?今この状況で見ず知らずの赤の他人に名前聞く?」
「お兄さん、名前は?」
さっきと同じ問掛け。
けど明らかに声が苛立ってる。
また拳銃を強く押し付けられた。
……ウン、地味に(以下略)
俺は後ろを向いたまま、ついでに頭に拳銃を押し付けられながら自己紹介をすることにした。
「アリス・リデル、高校生ですが」
思わず敬語。
もう嫌になる。
「………あり、す?」
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