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龍郷国建国から千年たった今でもそれは変わらず、もし龍を善く言う者が現れれば、その者は捕えられ、重い刑罰が待っている。
メイミオはその国の主となる者。
主が率先して龍を崇めては、千年の歴史を覆す程の事なのである。
そもそもこの事実が大臣達に知れ渡ってしまえば、黙っているわけもなく、王女暗殺を企てるであろう。
「そうおっしゃると思いまして、ユイメに用意してもらってあるんですよ」
と言って、ヒバリは人型に変化し、既に用意された朝食と、隣にそれと同様の大きさの盆に用意された、様々な薬草を幾種か選び、釜で煎じた。
たちまち部屋中に、爽やかな香りが漂い始める。
メイミオはこの香りを嗅ぐ度に、ヒバリが居なかったら命はなかっただろうと思うのである。
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