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椅子に掛けられていたエプロンを身にまとうと、僕はひとつ息をついてキャンバスに描かれている絵に視線を投げた。
僕が屋根裏にこのようなアトリエを作ったのは、中学に入ってすぐのことだった。
美術部に籍を置いてはいるのだが、どうもあの空間で絵を描く気にはなれなかった。
美術室特有の空気---いかにも絵を描いて下さいという雰囲気が苦手なのだ。
ならばと思い、物置と化していた屋根裏を改装して自らのアトリエとしたのだ。
そしてアトリエが出来たその瞬間、それは生まれた。
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