新たな扉が開く時

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巖樹に対して呆れていたあたしの肩を、急に目の前の琉斗が強く掴んできた。 「えっ……な、何…?」 突然の事に驚き、小さく尋ねる。 琉「…っ……お前に女の友達出来るとは更々思わねぇけど、まぁ頑張れよ」 琉斗は一瞬、何やら深刻な顔をしたかと思うと直ぐにからかう様な表情に変わって言う。 よく見ると、琉斗の隣に居る駿は琉斗の言葉にホッとした様な不安げな様な、そんな複雑な表情をしていた。 ――…やっぱり何処か変…琉斗だけじゃなくて、駿までもが。 そう考え込んだ後、あたしはぶんぶんと頭を横に振る。 巖樹に言った手前、自分が疑っちゃって…しっかりしなきゃ! 烙「……ど、どうかしたのか;?」 あたしの行動を見ていたらしい烙は、恐る恐る尋ねてくる。 「あははは;!な、何でもないの」 何と無く烙は納得してくれた様で、首を傾けながら頷く。 「…じゃ、報告も終わったし、あたしは明日の準備とか説明とか蓮兄に聞きたいから帰るね!」 巖「チビ先輩、毎日俺等の学校にも来いよー!」 聖「気をつけて帰ってくださいね」 烙は手を挙げて見送る…が、琉斗と駿は表情を堅くしていた。 .
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