2072人が本棚に入れています
本棚に追加
職員室へ向かう中、ふと思い出したかの様に麗奈は口を開く。
麗「…そう言えば姫咲さん、よく私の名前が解りましたわね」
「えっ;!?あー…ほら、あたしも担任の先生に聞いて…」
そう言う事でしたの、なんて独り言の様に呟く彼女に今度は自分が話を振る。
「ねぇ!此処って毎日、ごきげんよう…なんて言う訳?」
麗「…―いいえ?アレは先生方が居る時だけ言う様なものよ。何より理事長の趣味みたいなものらしいから」
淡々と麗奈は喋る。
あの時は解らなかったけど、意外に性格は落ち着いてる…と言うより冷静なのかな?
いやいや、それよりも!と、あたしは大きく首を横に振る。
"理事長の趣味"って言ったよね?蓮兄の知り合いだけあって、やっぱり変わってるみたいだなぁ;
麗「……姫咲さん、貴方、男子校にご兄弟か誰か…いえ、何でも無いわ。忘れてくれて結構よ」
…っと、ヤバー!これ、明らかに麗奈も覚えてるみたい。"姫咲"って苗字から抜け出さないと!
「れ、麗奈!あたしの事、名前で呼んでよ。ねっ?」
麗「え、ええ。構わないけど…?」
その言葉にホッと肩の力を抜く。
.
最初のコメントを投稿しよう!