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その後は教室に向かう担任の後を麗奈と共に歩いていると――。
「……ん?な、何?麗奈」
隣からジーッと熱い視線が向けられ、横目にあたしは尋ねる。
麗「貴方…り、凛はご自慢なさらないのね。権力や立場が親の力でも多少なりとも有ると言う事」
「まぁ、特別扱い好きじゃないからね。けど…何で?」
麗奈は足を止め、ゆっくりと視線を外に向ける。
「…――?」
何と無くあたしも同じ様にそちらに視線を向けると、ある団体が目に入った。
麗「あの子達が見えるかしら?」
それにあたしは頷く。
麗「私も凛までは及びませんが少しだけ他の子よりも両親がお金を持っているのよ。だけど、それもまた凛と同じ様に使おうとは思わなかったわ」
うん…麗奈って確かに気が強いし、あたしと似て嫌いそう。
それを口には出そうとはせずに、話を進める彼女に耳を貸す。
麗「でも、あの子は違うわ」
「――…あの子…?」
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