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そう、あたしが思った時だった。突然バンッと机を叩く音が部屋中に響く。
それにより皆一気に静まり返る。
「…り、琉斗…;?」
あたしが声を掛けたのは何処か不機嫌なオーラを醸し出す、あたしの彼氏――神宮 琉斗。
琉「……ってー行くな」
「……はい…?い、今琉斗、何て言ったの;?」
あたしが聞き直すと、琉斗は今度ははっきりと告げる。
琉「だから行くなっつの!」
そんな琉斗の言葉に、返答に困っていると駿が耳打ちする。
駿「アイツは凛と離れるのが嫌なんだよ、きっと」
――…本当に、そうなのかな?
そういうのとは何かが違う気がする…って言っても、その"何か"がはっきりとは解らない。
まるで、朝感じたモノと似ている様な…そんな気がしてならない。
駿「…凛?どうかした?」
「えっ?あ、何でもない…!」
駿は一瞬怪しむも、すぐにまたいつも通りに振る舞う。
駿「琉斗、凛だって行きたくて行く訳じゃないんだ。な?解るだろ?…凛なら大丈夫だよ」
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