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やがて男は頭から肩にかけて血で染まっていた。
首が折れてしまったのだろう
奇妙なほど折れ曲がった首を見て助手席に座っていた女が悲鳴をあげた。
その声は耳の奥から頭を突き抜けるように 僕の鼓膜に響いた。
助手席側のドアを開けると 女は身体を硬直させ 更に悲鳴をあげる
煩い――――……
あぁ、何てことだ!しくじった。暑さだ、暑さのせいで僕は、装備するのを忘れていた。
仕方なく素手で女の顔を殴る。
何度も何度も……
さっきまでの顔も原形を留めてはいない
女は、ぐったりとして動かなくなり
悲鳴は、おろか声を出すことは無かった。
それを見て僕は安堵する。
……だって女の声は耳障りだ。
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