4270人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありがとうございました。」
綉舳は、父の骨箱を抱いて担当者と住職さんに挨拶した。
乃依は、隅の椅子で母の骨箱を抱いてほうけていた。
泣き疲れたのか…両親の“死”を受け入れるのにまだまだ抵抗があるのか……人形のようだった。
「乃依…さぁ、帰ろう。みんなで。」
言われて顔を上げるとにっこり笑った姉が居た。
「あっ…お父さん……。」
「乃依、4人で帰ろう。」
言われて乃依は、泣き崩れる。
「乃依…まだ、お姉ちゃんが居るわよ。」
綉舳は、抱きしめる。
最初のコメントを投稿しよう!