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「さぁ、いらっしゃい。」
言われて乃依は、メイド頭と自分が担当するお坊ちゃまの部屋へと向かっていた。
そこそこの説明しかされず。姉は、夜遅くまで部屋に戻らず。
不安な夜を過ごしたのに考え事をする暇など与えられず…見ず知らずのお坊ちゃまとメイドとして対面しなければならない。
乃依にとって何よりも苦痛だった。 貧しくてもあのアパートで姉と過ごして居たかった。
そう思うと泪が出る。
「櫻さん、何をしてるの。手間をかけさせないでちょうだい。」
メイド頭に叱られて急いでついて行く。
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