75人が本棚に入れています
本棚に追加
庭に出た俺は、
一瞬後退りする…。
毎日見ているが、
やはり慣れないものである…。
そいつは、
俺の前をす~と通り過ぎる。
絶対に目を合わせてはいけない。
小さい時から、それだけは守っている。
そいつは、
骸骨みたいな顔で黒いフードを被り大きな鎌を持って宙に浮いている…。
まぎれもない、
そいつの名は『死神』だ。
いつから見えるようになったのかは不明だ…。
何故、
俺しか見えないのかも分からない…。
ただ見えるだけの、その物体。
誰かに話しても、
誰も信じてはくれない…。
だからあえて、
誰にも言わない…。
最初のコメントを投稿しよう!