正体不明

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庭に出た俺は、 一瞬後退りする…。 毎日見ているが、 やはり慣れないものである…。 そいつは、 俺の前をす~と通り過ぎる。 絶対に目を合わせてはいけない。 小さい時から、それだけは守っている。 そいつは、 骸骨みたいな顔で黒いフードを被り大きな鎌を持って宙に浮いている…。 まぎれもない、 そいつの名は『死神』だ。 いつから見えるようになったのかは不明だ…。 何故、 俺しか見えないのかも分からない…。 ただ見えるだけの、その物体。 誰かに話しても、 誰も信じてはくれない…。 だからあえて、 誰にも言わない…。
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