正体不明

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気にしないようにしながら、俺は庭にある洗濯物をカゴの中へと入れる。 俺の背後には、奴がいる。 気配で分かる。 今度は、誰を狙っているのだろうか? 死神の考えは分からない。 だから、 誰を狙っていようと俺には阻止出来ない。 「…ちゃん。お兄ちゃん?」 …っ!! 不意に足元から、名前を呼ばれた。 俺は足元に視線を送る。 そこには、 五歳の三編みの女の子が立っていた。 え~と、 名前は…。 『どうしたの、ナナちゃん?』 そうだ。 ナナちゃんだ。 「お兄ちゃんにお花あげる?」 そう言って少女は、 俺に可愛らしい花を見してくれた。 『ありがとう。綺麗だなあ…。』 ここの施設の子供達は好きだ。 とっても可愛い。 でも、 こいつからしてみれば獲物でしかない…。
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